

吹抜けとスケルトン階段によって、明るく開放的な2階のLDK。ウッドフェンスで囲んだテラスへつながる。
3階の吹抜けの大きな窓から降り注ぐ光は床スリットを通り1階へ届く。

シンプルな箱型のフォルム
プライバシーを保つため、道路側の窓は少なく小さくおさえた。テラスの下をカーポートに活用。

吹抜け側に小窓を設け、寝室と子供室をつなげる
3階の寝室から吹抜けの奥の書斎(将来の子供室)を見る。就寝時や空調時は小窓を閉める。吹抜けの南側に並ぶ窓から光を採り入れ階下に光を届ける。


リビング・ダイニングと階段の吹抜けで2階と3階が一体化
2階リビング・ダイニングから吹抜けを見上げる。細長い空間の中央部に設けた吹抜けと階段の間はブリッジのよう。光が通るよう、収納棚を吊り下げている。
妻の母親との二世帯住宅である。
都心の住宅地に多い細長の狭小敷地のため、建物を縦に伸ばして広い住空間を確保。
地下1階地上3階の4層構成とした。
二世帯が求めたたっぷりの収納スペースは地下に設け、1階を親世帯(母親)、2階と3階を子世帯のスペースに。玄関と浴室は共用だが、キッチンは両世帯に設置した。母親のキッチンはミニタイプに抑え、子世帯のLDKは大きなワンルームとし、両世帯が集えるようにした。
その対面式キッチンの奥に、共用の浴室を設けている。西側の道路を除く三方に隣家が迫っているため、採光、通風の工夫も重要な課題となった。2階のリビング・ダイニングの吹抜け上部に高窓を配置し、床にはポリカーボネート敷きのスリットを設置。
高窓から取り込まれた陽光は3階に降り注ぎ、吹抜けや階段、スリットを抜け、1階の母親の部屋まで届く。2階のLD上部を見上げると、階段と収納棚は、まるで天井から吊り下げられ、吹抜けにブリッジが掛かっているようで、空間の伸びやかさに、実際以上の広さを感じる。
3階

①屋上への階段
②現在は書斎として使用しているが、将来は子供室にする予定
③子世帯の寝室。大きなウォークインクローゼットを併設。
④小窓(襖戸)を設置。昼間は開放して、採光・通風を図り、就寝時は閉じれば遮光できる。また、空調の妨げにならない。
2階

⑤全開放サッシを設置し、リビング・ダイニングの延長空間として使えるテラス。ウッドフェンスで囲み、プライバシーを確保
⑥階下の親世帯(母親)の部屋へ光を届ける床スリット
⑦共用の浴室。幅いっぱいに窓を設置し、開放的に。外壁よりセットバックさせて、プライバシーを確保。
1階

⑧共用の玄関。収納スペースをできるだけ広くするため、手前の奥行きを深くした
⑨親世帯(母親)の洗面台。朝の身だしなみに重宝する
⑩親世帯(母親)スペースには、ミニキッチンを設置。実の娘との二世帯住宅のため、食事を差し入れてくれる
⑪親世帯(母親)の寝室。LDKとワンルームのコンパクト設計。畳敷きにし、昼間は床座リビングに
B階

【建築概要】木造3階建て住宅(地下RC造倉庫)
敷地面積:26坪 強(86.45m2)
建築面積:13.39坪(44.19m2)
【家族構成】竣工時:4人家族(母親と娘夫婦と子供1人)