狭小住宅施工例

12坪の施工例:防火地域の狭小地に建つ木造耐火3階建て賃貸併用住宅

12坪の施工例:防火地域の狭小地に建つ木造耐火3階建て賃貸併用住宅 ご夫婦だけで住むための「3階建て賃貸併用住宅」の計画で、奥様は情報収集としてGoogleで多々検索され、ティーアンドダブリュー(T&W)の「狭小住宅」と「木造耐火住宅」のサイトの施工事例をご覧になり資料請求したことがきっかけとのことでした。
計画予定地は立川駅から9分の立川市曙町で、近隣が密集した狭小地です。敷地は間口≒5m、奥行き≒9m、面積≒42㎡(≒12坪)の形状です。商業地域で「防火エリア」ということもあり、都市計画法第9条20項の「市街地における火災の危険を防除するため定められた地域」です。そのため構造や材料に一定の条件がつけられた「耐火建築」とする必要があります。さらにU様ご夫婦の要望でコスト面が最重視されており、我社T&Wの高品質で耐久性に富んだ「木造耐火住宅(軸組み在来工法)」に興味を示したとのことです。
コンクリート造(RC造)や鉄骨造(SC造)と比較して、「木造」の方が躯体費用はもちろんのこと、建物重量が軽く「基礎工事費」や「地盤改良費」等の費用を抑えることができ工期も短縮できます。構法上も必要以上の壁厚をとらず空間を有効活用でき、狭小地での資材搬入にも適しています。「木造3階建て」ということもあり、地震に十分対応した「耐震工法」にあわせ、木造建築専用の『制振装置(油圧ダンパー:MER SYSTEM)』が採用されています。そのことにより、あらゆる揺れを吸収する安全・安心の「木造制振工法」で万全の対策が施された高性能の木造耐火3階建て住宅が完成しました。
  • 直線的でシャープなフォルムの外観デザイン
    外観は直線的なフォルムで縦長のシャープな三連縦すべり窓をアクセントに設けたシンプルモダンなデザインです。
    外壁は耐火建築として窯業系サイディングを使用。オフホワイトをベースにした柔らで繊細な横長ラインの凹凸感にシャープなシルエットが重なり落ち着きを感じさせます。
    1階左脇の玄関の面格子の玄関扉や、2階・3階のバルコニーの手摺りなどは、要所要所にさりげなくもシャープなアクセントをつけ、スッキリと爽やかさを大切にしたデザインに仕上がっています。
    商店街通りの建築としても、飽きのこないひときわ清潔感を感じさせる外観には好感がもてます。
    残念なことは、電信柱や電線等がなければと思う次第です。
  • 制振装置(MERシステム)の設置
    構造を木造在来工法(軸組工法)による3階建てということもあり、地震を十分考慮し我社T&Wのグループ会社(日本制震システム株式会社)がヤマハと共同開発・製造した木造建築専用の制振装置「MERシステム(油圧ダンパー)」を1階と2階の柱と梁の必要ヶ所に設置してあります。このことにより、繰り返し何度も起こる余震や初期の揺れから大きな地震まで、建物に伝わる地震(風) エネルギーを約48%を吸収軽減することができます。そのため精緻な構造計算を基に「木造制振工法」としたことで、安全安心の「筋肉質の家づくり」が実現しました。
  • 1階:エントランス ホール
    1階の賃貸用店舗隣りの2階につながるエントランス(玄関)ホールは、階段室と連動させながら極力コンパクトにまとめてあります。玄関ホール右脇のエントランス収納(玄関収納)上下左右の計4か所に靴を収納することができます。中央部には飾り棚を設置し、毎日使用する鍵や宅配の対応時に使用する印鑑などの玄関でよく使用する物や、玄関インテリアを彩るおしゃれな雑貨やアロマなどを飾ることができるニッチな設えです。
    右手玄関収納の奥の扉には、お出かけ前の靴を履く前に見られる「姿見」が設置してあります。その大きな鏡は、空間の広がりも同時にあたえることができ、明るい玄関ホールになっています。なお空間全体は狭さを感じさせないオフホワイトを基調として清潔感あふれる空間に仕上げられています。
    さらに玄関の上がり框の手前のたたきは、鉄平石をイメージしたグレイッシュな大判のタイル張りとしアクセントが効いています
  • 2階:キッチン・ダイニング・リビング
    2階はパブリックスペースとして、リビング・ダイニング・キッチンをワンフロアーとし、キッチンからの視線も一直線にオープンで全体が広々と見渡すことができます。家事を兼ねながらのコミュニケーションにも富んでいます。奥のリビング側の縦滑りの三連窓は、通風・採光・換気は当然ですが、近隣からの視線と陽射しを程良く軽減してくれ、インテリアの壁面のアクセントとしても効果的です。手前のダイニング左脇のオフホワイトを基調とした一列型(Ⅰ型)キッチンはスペースをコンパクトに有効活用でき、メリットとしてスペースが限られている狭小住宅では導入しやすい配列です。
  • 2階:バスルーム
    2階に配されたバスルームは、入浴行動や入浴動作を基に開発されたシステムバスが採用されています。
    また、壁に掛けて洗い場を拡げるカウンター、幅広のレバー式水栓、掴みやすい形状の浴槽など多彩な機能で、入浴を安全・快適に楽しむことができる設計となっています。また天井に浴室乾燥機を設置し、冬は浴室内を暖めることができ、浴室内を乾燥させられるだけでなく、洗濯物を干すことができます。雨が続くときや花粉症の家族がいる場合でも洗濯物を干すことができ、部屋干しの臭いや生乾きの臭いなどもしにくいとのことです。
  • 3階:タタミルーム
    3階の寝室隣りには、多目的に使用できる和テイストのタタミルーム(5畳半)が配されています。壁面収納は床面から若干浮かせた吊収納とし、床面の広がりを感じさせるしつらえです。
    床の畳は縁の無い琉球畳とし、寝室からのつながりとうまく調和しています。 さらに和風のソフトな木目を基調にした壁面収納の扉は、出入り口の建具と質感を揃えることにより、空間全体の連続性や統一感をあたえるように美しくコーディネートされています。
    天井は数寄屋風の網代格子風の質感を大切にした天井仕上げとしてあります。
    また横桟を基調とした腰高の障子からは、柔らかな自然光が和風空間に落ち着きのあるやさしい陰翳をあたえてくれます。
  • 3階:寝室
    3階の寝室(6.6帖)は、ドア越しに多目的に使用できるタタミルームに繋がり、さらに第二のリビングとしても使える屋上のルーフテラスにもつながっています。収納は造り付けの壁面収納とし、壁面の凹凸感は極力少なくしてあります。床のフローリングは寝室にふさわしいソフトな木目を基調にし、壁面はホワイトをベースに、一面を穏やかなグレーッシュなアクセントカラーです。ニュートラルな色彩構成で圧迫感のない明るくやさしい寝室になっています。
    天井の照明は、人が通る動線をメインにダウンライトが配された照明計画です。
    また3階の寝室という事もあり、カウンタースペースを挟んで寝室内にトイレを配し、違和感なく便利なレイアウトとなっています。
  • 屋上:ルーフテラス
    3階の寝室から上がった屋上にはFRP防水したルーフテラスが設けてあります。「プライベートな外部空間」として、眺望のよいコミュニケーションスペースとしても使用できます。さらに水栓を設置し、家庭菜園やガーデニングも可能です。また大きな洗濯物や寝具類を干すことも可能です。動物好きの方にはペットの遊び場にもなり、楽しく多様な使い方を可能としてあります。

施工概要

所在地
東京都立川市曙町
家族構成
2人家族 1世帯
基礎
鉄筋コンクリートベタ基礎
構造・工法
木造耐火在来制振工法
規模
3階建て
敷地面積
42.86㎡(12.39坪)
建築面積
30.07㎡(9.07坪)
延床面積
89.18㎡(26.92坪)
床面積
1階:29.33㎡(8.85坪)
2階:28.42㎡(8.57坪)
3階:28.00㎡(8.45坪)
PH階: 3.43㎡(1.03坪)
この施工例についてのご質問はお気軽に!
資料請求